ケーススタディ / 無人水上航空機:日本

ピトー管の代わりにFT205風センサーを固定翼UAVに搭載。

背景

スペースエンターテイメントラボラトリー(SELab)は、2014年に設立された、東京に拠点を置く固定翼ドローン製造会社です。 同社の最新のデザインであるHamadoriは、2021年初頭に発売予定の無人の水上飛行機です。 航続時間は最長2時間で、海や陸での調査および監視サービスに理想的です。

Hamadoriの初期の試作では、固定翼のUAVを効率よく制御するために、ピトー管を使って対気速度データを収集していました。 しかし、Hamadoriの離着陸時に、ピトー管が水で塞がれており、大きな故障の原因となっていることがわかりました。 そのため、海水環境下でも機能を維持できる、別の種類の対気速度センサーを探していました。

プロジェクト

FT205 ultrasonic airspeed sensor mounted on the nose of the Hamadori unmanned seaplaneSELabはFT Technologiesに連絡を取り、FT Technologiesは、SELabの試作品での試験用にFT205軽量センサーを提供しました。 FT205センサーは、UAVの機首に0度を表すデータムマークを内側に向けて取り付けられました。

SELabは、3Dプリンターを使ってFT205用の架台を製作しました。 センサーには、フライトコントローラーと通信するための独自のケーブルを取り付け、UAVのバッテリーから電力を供給しています。 また、フライトコントローラー内にセンサーのドライバーをプログラムしました。

2019年12月、FT205センサーを搭載したHamadoriが、グアムでの「ドコモ5Gオープンラボ」で一連の試験飛行を行いました。

結論

SELabは、試験飛行の成功に喜びました。 このセンサーの動作は完璧で、試験飛行中、フライトコントロールシステムに正確な対気速度データを提供しました。

「FT205は、期待通りに問題を解決してくれました。 ドローンが海水に着水しても、データに影響はありませんでした。 海水によるセンサーへの影響はないようです。 また、特に5m/s以下の低い対気速度では、ピトー管から得られるデータよりも精度が高いようです。

「通常の運用においてUAVがどのような状況に遭遇しても、正確かつ継続的に対気速度を示すことができると確信しました。今後はFT205を使用していきます。」

Takenori Hashimoto
スペースエンターテイメントラボラトリー

詳細情報:

Hamadori unmanned seaplane with FT205 ultrasonic airspeed sensor
FT205 ultrasonic airspeed sensor on Hamadori unmanned seaplane